ハンニバル
休みの日に待望の「ハンニバル」を見てきました。
原作はもちろん読んで、関連の雑誌も一通り目を通し、すっかり「ハンニバルオタク」になってからの鑑賞だったものだから、期待が高すぎて印象は案外普通。
これも、プロデューサー ディノ・デ・ラウレンティスの見事な策略か?
それでも、アンソニー・ホプキンス、ジュリアン・ムーア、ゲイリー・オールドマン、レイ・リオッタ、ジャンカルロ・ジャンニーニの俳優陣は素晴らしい。特にジュリアン・ムーアが「羊たちの沈黙」のジョディー・フォスターの代わりなどとは絶対思わせないいい役つくりをしていました。
監督リドリー・スコットも、彼の代表作というほどの出来ではないにせよ精巧な映像造りはやっぱりリドリーならではのものです。最初の銃撃カーアクションシーンは紋切り型のアクションではなくては迫力があります。
楽しみにしていたフィレンツエの各ショットはリドリーの映像マジックの真骨頂です。いわゆる美しいフィレンツエを期待してはいけません。「ブラック・レイン」で見せた異次元空間大阪と同じように、「これがフィレンツエなの?」というフィレンツエです。
原作とはずいぶんイメージが違う最後の30分の内容は秘密です。
原作のトマス・ハリスは24年間で「ブラック・サンデー」「レッド・ドラゴン」「羊たちの沈黙」「ハンニバル」の4作のみの執筆です。
しかも4作品とも映画化、「レッド・ドラゴン」意外はかなりのヒット作。
で、
当然のように億万長者。
日本ではありえない作家活動ってのが一番印象的です。