井上陽水

仕事を終えてソファに転がると、NHK井上陽水の番組をやっていました。


新作がでると必ず購入するというほどのファンではないのですが、日本人男性歌手で歌う姿を「カッコイイ」と思う数少ない歌い手です。


世代的にはフォークの洗礼を受けた世代と言えます。が、その当時はその手の音楽に全く興味がありませんでしたから、気になり始めたのはせいぜい「なぜか上海」くらいからです。


流れないのが海なら
それを消すのが波です
壊れたような空から
こぼれ落ちたとこが上海


って、
な!なんだ???


昔から、メロディーフェチ、ハーモニーフェチなので、歌詞にグッと来るのはよほどの説得力がないとだめです。


説得力というより、頭の中の思考回路を壊されていくような、めくるめく言葉の渦に心地よく翻弄されていく感じでした。


そして、なにより演奏能力の高さ。


今回のプログラムでもカルテットを率いて歌う姿はホントに「カッコイイ!!」


ああいう風にヴィジュアルにうったえるだけでなく、歌っている姿だけでカッコイイのはスティングなみ(と言っては失礼ですか?)かもしれません。


スティングがピアノ、ギター、ドラムスだけを使って厚いサウンドを創るように、陽水のグループも手練れのスタジオミュージシャンに囲まれて緻密でいて、リラックスした木目細かなサウンドを醸し出していました。


きっと、プロデューサーの星さんの力が大きいのだと思います。


若いミュージシャン達よ、こういうのを上質な音楽と言うのだよ。