漬け物


やっといい漬け物屋さんとお付き合いができそうです。


自分の処のぬか漬けと塩漬けを基本にしてはいるもののそれだけでは何か物足りない。


で、筋のいい漬け物屋さんをずっと探していました。


地元にはパックや袋に詰められた出来合いのもの卸す問屋程度の店しかなく、京都に行っても最近では化学調味料臭い漬け物か、観光客相手のやたらに高い品物を見つけることしかできませんでした。


ふとしたことで知った漬物屋さん、試しに3〜5品を送ってもらうとこれ見よがしの押しつけがましい味でなく、素直なやさしい塩梅に仕上がっています。


いい店に食べに行くと漬け物でその店の姿勢がわかる、とまでは言わないまでも最近の普通の店では漬け物を自分の処で漬けることさえしなくなっています。


こだわりを前面に押し出している店で、最後の食事にその辺で買ってきた漬け物を出されていっきに興ざめしてしまうことも一度や二度ではありませんでした。


漬け物がとても大事な鰻屋でさえ半端な品物を出す店があります。


旨い鰻を食べるには時間がかかるのが当たり前。裂きから白焼き、蒸し、たれ焼きには30〜40分必要です。待つ間に漬け物でお銚子を一本てえのが礼儀(?)・・・正しいライフスタイル(?)・・・なのに漬け物がまずかったり市販のものだったら待つ気分も萎えてしまうというものです。


名の通った評判の店ではやはり漬け物にも気を抜いていないことが多いようです。当たり前のことなのですがとても大事な要素です。


ほんのひとつふたつの漬け物が付け足されるだけのことなんですが、やっと私ン処でも今までより充実した小さな一皿になります。


お客様にあえて説明することでもなく、たぶんほとんどの方が気にも留めないこのなのですが、自己満足がまたちょっと増えました。


300人に一人くらいが「おっ!」と思ってくれるかもしれません。