ありがたいお客様

この辺のお客様のよくあるタイプ
1.予約なしでふらっと寄りたい
2.自分で「これとこれと」と選びたい
これが、圧倒的多数かも?
こういう方にとっては「弁いち」はやな店です


予約なしだと入れないことも結構ある。
決して、予約要でも一見さんお断りでも無いのですが、
小さな店の上、個室(カウンターも一客のみ)だけですから
キャパに限りがあります。
すごいときには10人で満室。なんてことがあったことも。
玄関先で「申し訳ありません。満室で」
とお断りするとき「できればお電話一本いただいてからお出かけを」
とお願いするのですが。


その上、基本的にコース料理のみ。
「天ぷらに茶碗蒸しに酢の物ね」
というような注文はお受けしていません。
そのかわりコースを最初から最後まで召し上がって
「あーおいしかった」といっていただくように努力をしているのですが


うちのお客様のありがたいのはそれでも予約の電話を入れ
私のコース料理と私の選んだお酒をのみにやってきてくださる。
お得意さまのほとんどはお料理もお酒もおまかせ。
もしくは、お話をしながら今日のお酒の基本路線を決めて、やっぱりおまかせ。
だって、自分で仕入れた素材とお酒と器とetc.なのですから。
もちろん、これまで召し上がった献立と飲んだお酒は全部把握してますので
できるだけその都度バリエーションを変えます。
「あれうまかったなー」とか「こういうお酒のタイプがいい」
というのも覚えておくことも大事。でも、新境地に意外な発見があることもあります。
いずれにしてもある意味、まな板の上の鯉
になっていただくのが「弁いち」を満喫していただく最上の方法かもしれません。
(予算と好み充分伝えた上で)


そんなわがままいっぱいの店なのにやってきてくる奇特なお客様たち
ほんとにうちの自慢は料理でも器でもお酒でもワインでもなくて
お客様
です
ほんとレベル高い!