お客様教育


先日お越しになったお客様がほろ酔いでおっしゃるには


「以前にねぇ、ある料理屋の大将に”あなたは麦焼酎のことが全然わかってない”って言われてね。五種類くらいの焼酎を目の前に並べられてひとつひとつ解説されたことがあるんだよぉ、まいちゃってねぇ」と。


冷や汗ものです。


大丈夫か?俺(すくなくともその日は大丈夫だったけど)


お酒も料理も主人の思い入れがあればあるほど陥りやすい失態です。


かくいう私も、少々間違った蘊蓄をまくし立てるお客様や、ひたすら辛口だけを語るお客様にはそれなりに対処できても、自分の提供したお酒を否定的にコメントされたりすると頭に血が上ってしまいそうになることが未だにあります。


心当たりのある板前さん ソムリエさん。。。いるでしょ。


そんな客商売にあるまじき態度よりは、キャバクラで「○○さん、すごぉぉい、物知りねぇ。。。」と持ち上げるおねーさまの方がずっとずっと上等です。


顧客を教育すると標榜する料理屋主人、コーディネーターもいらっしゃるのですが、料理屋が先生然として教育するのは下の下で、お客様が心地よく飲み進める中で、自然とこちらの手の内に乗っていただき、お客様に「お前もなかなか詳しいじゃぁないかぁ」と思っていただいてこそ100点なんでありますね。


わかってはいるんですがね、達人への道、遙か遠く。